自己紹介


はじめまして。近藤紀文と申します。
当ブログにご訪問頂き、ありがとうございます。

このブログでは演奏会(ライブやコンサート)参加の履歴や
日常生活で思ったことについて、様々な視点で書いていきます。

どうぞよろしくお願いいたします。


2012年10月21日日曜日

国歌トリビア【日本】

日本国国歌はドイツ人のフランツ・エッケルトという人の作曲だ。

正確に言うと旋律を作ったのは、
宮内庁楽部の奥好義(おく よしいさ)と林 廣守(はやし ひろもり)だが、
本業が雅楽師であるから日本古来の音律で作ったために、
西洋音楽の音律で演奏する洋楽器での演奏には非常に不向きであった。

これを西洋の音律を使って、
明治13年、『 君が代 』 に仕上げたのが
当時の海軍軍楽隊お抱えドイツ人音楽教師エッケルトだ。

逆に言うと、ドイツ人なくして今の日本国歌はなかったということになる。

2012年7月14日土曜日

Голованов(!?)

この記事は
私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
自分用に編集したものです。

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K:「見てきたでえ。ラテン文字の背表紙が並んどる中に、
  いきなり『Голованов(ラテン文字表示したらgolovanov)』やないか。

  ほんで、引っ張り出して見たら、表面はバカでかい名前の次に
  『моцарт』、『Вагнер』・・・etcときとる。

  これ、モーツァルトにヴァーグナーやないか。
  
  そら、これでは、誰も買わんやろな。

  16枚組の5,690円(一枚当たり355円)いうたら、
  そなにメチャ格安いうんでもないしな。」


B:「ゴロバノフ言うたら、聞いたことあるぞ。
  
  それ、ボリショイ劇場の指揮者で
  スターリンの逆鱗に触れて失脚した
  不遇なままに死んだ指揮者ちゃうか?

  確か、『ソ連のストコフスキー』言うくらい極端に
  クセのある演奏するんで、『社会主義リアリズム』路線にひっかかる
  とかいうんでやられたはずや。

  それに、『坊主憎けりゃ袈裟まで憎し』や。
  宿敵ヒトラーが溺愛したヴァーグナーをスターリンは極端なまでに嫌うとった。
  それを演奏・録音したいうたら、そら失脚もするわな。

  よう粛清されんかったもんや。」


 K:「なるほど。こりゃ、スターリン時代に失脚した芸術家の
  『名誉回復』盤やな。

  にしても、音質は期待できんな。
  俺も、ソ連時代の国営メロディアレーベルのレコードで、
  ラフマニノフの「晩祷」やグラズノフの交響詩持っとるけど、音悪いわ。

  演奏はええんやけどノイズは入る大音量になったら音は歪むで、
  ソ連時代の録音技術の低さ露呈やな。

   それと、Танеев(Taneev:タネーエフ?)に
  Калинников(Kalinnikov:カリンニコフ?)いうて何もんや。

  曲入っとるらしいけど、俺、初めて見たぞ。」


B:「俺も、タネーエフは名前くらいは見たことあるけど
  演奏はなあ。

  そういう意味では、そのCDボックスやっぱりレアもんなんやろな。」


K:「よっしゃ。ほんだら、俺、あんたのも別発注しとくわ。

  タワレコに残るあのボックス、もし誰かに買われとったら、
  俺やあんた以外にも、高松にも相当の粋人がおるっちゅう左証やな。」















2012年7月12日木曜日

民族の『耳』の違い

この記事は
私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
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本家イタリア流に「ブラーボ」と叫べば、遠く離れていても「ラー」であれば、
(あるいは「アー」と聞こえることもあるが)
一見明白に外国人は『ブラーボ』と理解してくれる。

このへんが、まさに民族の『耳』の違いだ。

2012年7月10日火曜日

『 Bravo 』 の発音

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「ブラボー」の発音というよりイントネーションは
根本的に間違っている。

「Bravo」はイタリア語だがイタリア語を含むラテン系言語の特徴として、
単語の最後から2番目の音節にアクセントが付く。

だから、日本語表記は『ブラーボ』とするのが正しい。


バブル時代の、外国オケが怒涛の如く来日していたころ、
いわゆる「ブラボー族」の迷惑が話題になった。

なぜ迷惑かというと、日本語の発音で「ブラボー」と叫ぶと
「ブラ」がほとんど消えて「ボー」だけが強調され、
舞台上から聞くと「ウォー」と叫んでいるのと誤認されやすい。

ブーイングに誤解されるのはこのへんに原因がある。


2012年7月8日日曜日

『 Bravo 』 の日本語表記

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これは、日本ではわざわざ『ヴォ』を使わなくてもよろしい。

多言語・地勢学研究の威信にかけて言うが、 ラテン語系諸国、
特にスペイン語圏ではVとBの文字の区別はあるが発音に区別はなく、
Vは日本と同じくBの発音をする。

従って、わざわざ『ブラヴォー』と書かなくても『ブラボー』でよろしい。


フランス人になると、
ブラボウに近い発音をするがVの発音は意識しない。

 (ついでに言うなら、[ラ]は「la」でなく「ra」なのだから、
思いっきり舌を震わせた江戸っ子風べえらんめい調で発音する。)

2012年7月6日金曜日

LUXのL560

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新発見『ふすまホーン』システムを
A5様だけに適用するのではもったいない。

筆者、洋モノスピーカーの横には必ず
和物スピーカーをおいて聴き比べることを旨としている。

だが今回は
眠っていたダイヤトーンDS800ZXをたたき起こして
A5様の横に並べ、  

(こんな日があったら絶対買ってやろう)
と思っていた 
『ハードオフ郷東店で眠っていたLUXのL560』
を6万円足らずに値切って買い、
ダイヤトーンのドライブ兼A5様のサブドライブとした。

2012年7月4日水曜日

『ふすまスタンド』が必要だ

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ショスタコービチの交響曲11番。サブタイトルは『1905年』。

この年はロシア革命の発端となった『血の日曜日』事件が起きた年で、
2楽章は明らかにその事件を模したのではないかと思われる管弦なしの
オール・パーカッションでガンガン鳴らす部分がある。

連打するスネアドラムはおそらく機関銃の模写、大砲。
崩れ落ちる建物はバスドラムとティンパニの咆哮で再現。

これが数分続くが、この『ふすまホーン』を小細工したA5の前で
件のところをボーっと聞いていたら、いつしか、
 (わし、ホンマに戦場に引っ張り込まれたんちゃうか)
 と錯覚を起こしたような次第。


これを聴いたら、ジャズのドラムソロなんぞ、
ガキがおもちゃの太鼓をたたいとる程度にしか聞こえなくなる。


このふすまによるホーンの形状を自由に変えてみたい。

それには、ふすまが1枚ごとに自立する必要がある。
いわば『ふすまスタンド』が必要だ。

すぐさま、頭に浮かんだこのスタンドをポンチ絵にして、
高商の西にある福家という建具店に飛び込んで、設計協議した。
何せ、世間様にないものを特注するのだから、説明が大変。

しかし、ふすま1枚に2個のスタンドを付けることでほぼ実現しそうである。 

2012年6月30日土曜日

アルテックA5様の現況

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アルテックA5様が、
芸術情報研究所・原分室(ラボラトリー)に遷座ましましてはや一週間になる。

趣味の餌食になった哀れなA5と喧伝されないためにも、
八面六臂の活躍をしておいでのA5様の現況をお伝えする。

A5様は現在、14畳をふすまで仕切った部屋の北側に鎮座しておられる。

当然仕切りのふすま4枚は邪魔になるので、
スピーカー対面南側の両隅に立てかけておいたのだが、
A5様を凝視するうちに、あることに気が付いた。

コーンから八の字状に開くホーン部を見ているうちに、
その末広がりの形状が、音響がいいと言われる志度音楽ホール、
県民ホール大・小ホールの舞台とそっくりであることに気付いたのだ。


多くの好音響ホールは、
その末広がりが客席前半分あたりまで続いている。

災い転じて福となす。

邪魔くささで、部屋南隅に立てていたふすま4枚を左右に2枚づつ、
A5からさらにホーン状に開くように立てかけ、鳴らしてみた。


・・・


すごい!


巨大なホーンの誕生だ。
 というより、コンサートホールそのものになってしまった。

14畳くらいでは、フル・オケは響きすぎるくらいに朗々と響き、
微小な音も漏れなく拾うようになった。

もしかしたら、コンサートホールより強烈かもしれない。

2012年6月16日土曜日

続・タワレコ侮り難し

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カラヤンはベルリンフィルを使って、筆者が知っている限りでは
映像も含め4回『ワーグナー管弦楽曲集』を録音しているが、
その中で出色の出来は3回目1974年録音版。

当時貧乏学生であった筆者。
レコード2枚5,000円は今からすれば高かったが、
日本で発売されるや否や速攻で買った。

その後、2枚モノCD化。さらには1枚モノに曲数を削られはしたが、
EMIの誇るSACD化されるなど、現在でもリカッティングの続く不朽の名盤である。

(※SACD:Super Audio CDハイブリッド。音質はいいが高い。)


ただ、この1974年録音版、筆者からすれば次の3点が欠点であった。

1.レコード時代もCD時代になっても2枚バラバラで発売され、
  2枚1組盤が出たことがなかった。

2.『タンホイザー序曲』は、おそらく日本で初めて発売された
  『パリ版』だと思うのだが、このパリ版は日本人の趣向に合わない。

3.廉価版で出たことがなかった。
 (売れると思ったら足元見やがって。)


タワレコはこれらのタブーを一挙にぶち破った。

上記プレミアム2CDシリーズ9は
2枚1組たった1,980円。


さらに上記2の『パリ版』に加え、

(『ドレスデン版』も入っとりゃええのに。)

という日本人の嗜好に見事に応え、
1957年録音の『ドレスデン版』も入れるという異例の大サービスぶり。

 (録音が古く音源が良くないのが欠点とは思えるが。)

消費者の要望、マニアの切実な思いを
見事なまでに具現化したおそるべき商品だ。


こんな商品をつくって売れるタワーレコードという会社、
ドコモが子会社にしたがるのは無理もない。

2012年6月14日木曜日

タワレコ侮り難し

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NTTドコモがタワーレコードを子会社化し、
スマホ向けサイトでタワレコのDVDやCDを販売する事業に乗り出す。
(12日付け新聞各紙)。

タワレコの真の実力侮り難しと見たのは、
筆者だけではないようだ。

これに先立つ4日、筆者は高松店店頭で
この“侮り難さ”を実証するブツを発見、購入した。

EMIクラシックスの
カラヤン‐プレミアム2CDシリーズ9『ワーグナー管弦楽曲集』がそれ。

2012年5月30日水曜日

タワレコはオヤジの遊園地

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私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
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アマゾンあたりになると激安品多しで、
ターゲットを絞って買うときは通販愛用なのだが、

それでも“タワレコに軍配”という筆者の体験談を記す。


1.タワレコの価格は輸入時の為替相場で価格が変動する。

  これは通販も同じであるが、5月26日にタワレコで
  イチかバチかでオーダーした“テンシュテットのマーラー交響曲全集”が
  「来た」という電話が29日にあった。

  夜に取りに行くと価格は3,890円から3190円にドン下がり。
  安い、早い、うまい(=オイシイ=得をした)。

  もう、吉野家の世界である。


2.通販はいいようで悪い。

  宅配屋が昼間居ないところへ来て、紙切れが置いてあっても
  帰って見たときには時間がが遅く、その日には取りに行けない。

  それならば「今来ました」の電話をもらい、
  帰宅途中にルンルンでタワレコに寄る方が良い。


3.レア発見の魅力

  これは手元に現物のない通販では難しい。
  店頭販売最大の魅力だ。


4.衝動買いができる。

  いいか悪いかは知らんが、これも魅力といえば魅力。


5.ついで買いが多い。

  これも4と全く同じ。


やっはりタワレコはオヤジの遊園地です。

2012年5月22日火曜日

指揮者列伝【レオポルド・ストコフスキー】

【レオポルド・ストコフスキー】

ストコフスキー十八番のオーケストラ版バッハは、
彼の個性丸出しの名盤である。

当時はD・グラモフォンと
録音技術と音の良さを競ったロンドンレーベルでありながら
 (何でこんなに音が悪いんだ)
 という印象が、やたら強かったように思う。

今考えれば、あれは当時社会主義国で、
決して録音・技術環境がいいとは思えないチェコで録音したはずで、
当時の時代背景を考えさせられる名(迷)盤である。

ストコフスキーとフィラデルフィア管弦楽団出演の
音楽映画『オーケストラの少女』はLD時代に買った。

ストコフスキーが育て、オーマンディーがかき鳴らしたと言われた、
フィラデルフィア・サウンド。

貧乏学生時代、CBSの廉価版レコードは随分と買い込んだが、
オーマンディー&フィラデルフィア、セル&クリーブランドは、
どれを買ってもスカがない名盤揃いで、投資効果があった。

いわゆるホーム・ミュージックと言われる軟弱クラシック曲まで録音しまくり、
戦後のカラヤンの録音商業主義の手本ともなったストコフスキーだが、
戦前・戦後の米クラシック界を方向付けたのは間違いなく彼だと思う。

2012年5月21日月曜日

指揮者列伝【ヴィルヘルム・フルトヴェングラー】

【ヴィルヘルム・フルトヴェングラー】

映像でよく出る、けいれんを起こしたかのような
体をブルブル震わすような指揮ぶりばかりが有名だが、

彼の引退前後のベルリン・フィルの団員の証言では、

「何もしなくても、彼が指揮台に立っているだけで、
手と楽器が勝手に動き、音が勝手に出た。」
というカリスマぶり(振り?)。

実際、政治的背景もあり、
引退を表明したフルトヴェングラーを遺留するためにベルリン・フィル側が言ったのは
「何もしなくていいから立っていてくれ~」だったらしい

2012年5月20日日曜日

指揮者列伝【カール・ベーム】

【カール・ベーム】

70年代後半のカール・ベーム指揮ウィーン・フィルは、
カラヤン指揮ベルリン・フィルとともに来日ごとに日本での覇を競ったものだが、

亡くなる直前の1980年10月来日時にNHKでナマ中継された、
ヴァーグナーの『楽劇ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲』は、

85歳を超えた高齢で椅子に座っての指揮にもかかわらず、
適切なスピードと正確なテンポとを保っていて、

カラヤンやチェリビダッケの高齢になってからの演奏のスピードがトロくなって、
いやが上にも年齢を感じさせられた演奏とおおいに比較された。


実はこのとき、コン・マスクラスの演奏者のオフレコ・インタビューも
音楽雑誌に掲載されたのだが、

「ベームはあの高齢で、なぜ、あれだけ正確なテンポが刻めるのか?」
という問いに、

「バカなことを言うな。あんなボケ爺さん一人ではまともな演奏はできない。
遅れがちになる演奏をオレたちがテンポをリードしてやっているから、
まともな演奏になる」と答えていた。

2012年5月19日土曜日

指揮者列伝【レオポルド・ストコフスキー】

【レオポルド・ストコフスキー】

指揮者レオポルド・ストコフスキーは
CBSと100歳になるまで録音をするという契約を結んでいた。

実際、ストコフスキーが90歳を過ぎてからチェコ・フィルを率いてバッハの著名曲を
自らオーケストラ版に編曲・指揮して録音した 『 バッハ・トランスクリプション 』
というレコードを筆者は持っている。

この頃のストコフスキーは完全にボケていて
( でなきゃ、100歳までの録音契約などする訳ないでしょう )

” 手を引っ張られてよろよろしながら指揮台に立つまで、
「ここはどこ?私は誰?ワシは何しに来たの?」の状態だったが

一旦指揮台に上り譜面を見た途端、腰は伸び、目は爛々と輝き、
だらんと垂れ下がっていた腕は指揮棒を握ると同時に前に振り上げられた ”

と言うから、いやはやすさまじい。




2012年5月5日土曜日

秘蔵のグルメ情報

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私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
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高松・丸亀町タワーレコードの古楽CDを買占めて、
愛好家の方々に多大なご迷惑(?)をおかけした代償として、
今日は秘蔵のグルメ情報をお届けする。


店名と所在地は以下の通り。

店名:ダイニングMOO
住所:滋賀県大津市浜町9-28
TEL:077-522-5080

大津駅を北に出たら、琵琶湖に通ずるメインロードがある。
そこの、ちょうど琵琶湖と駅との中間くらいにある。


出される珍味の数々


1 ふなずし

新島の『くさや』、高知の『酒盗』が食えるなら挑むべし。
とにかく臭い。この発酵臭がたまらない。

この店の特長は、フナを漬ける麹床も出してくれること。
通はこれを肴に一杯やる。

店員が持って来る段階で部屋中にニオイが充満する。


2 赤こんにゃく

こんにゃくを酸化鉄かなんかの汁に漬け込んだもので、
色はこんにゃくのくせに真っ赤。味も舌触りも違う。


3 えび豆

エビの形をした豆。含め煮で出す。


4 とうふこんにゃく

豆腐を発酵させてこんにゃくのような舌触りにしたもの。
ゴマ豆腐のような舌触りと言った方がいいか。


5 ごりめし
淡水産ハゼの代表『ゴリ』の佃煮をまぜごはんにしたもの。



6 新鮮近江牛と熟成近江牛のステーキ食べ比べ

熟成させるとナッツ臭が出る高級牛肉の特徴がよく分かる。
※プチ・ブルジョア向きである。(値段が高いから)

2012年5月3日木曜日

買占める

この記事は
私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
自分用に編集したものです。

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タマルがつぶれて以来、
高松のレコード販売をほぼ独占していたかのようなヤマハを脅かす存在の
『タワーレコード』が丸亀町グリーンに出店し、4月19日開店した。


最初にヒヤかしたのが25日だったが
クラシックレコード売り場に行って驚いたのが
置いてある半分は外国直輸入版CDであること。

英語はおろか、仏、独、伊、西、はてはチェコ語まで。

外国語表記版の日本語の帯はない。

ローマ字的に読んで、曲目の知識があれば何とか買えると思うが、
さすが、スラブ語系のチェコ語には往生した。

(ロシアのメロディアレーベルの復刻版セールなど、
キリル文字のオンパレードには参った。)

それと、イナーな作曲家の曲が複数枚パックされて売っていて、
マニアにはこたえられんです。


で、4月25日、5月1日の2日間は珍品廉価版CDの数々を買いあさった。

因みに私の買占めが災いして古楽コーナーのCDはすべてなくなり
5月3日現在では補充されていないままであった。
古楽ファンの皆様、ごめんなさい。


購入したCDは、

カール・ニールセン(デンマーク)作品集10枚組 1,290円(一枚当たり:129円)

ソニーミュージックのマークの入った
ビバーチェ・レーベルのバロック音楽コレクション
・ルイジ・ボッケリーニ作品集 4枚組 1,590円(一枚当たり:397円)
・ハインリッヒ・シュッツ作品集 5枚組 1,890円(一枚当たり:378円)
・ルネッサンス、バロック期のオルガン曲集5枚組 1,890円(一枚当たり:378円)
・グレン・グールド(P)のバッハ6枚組 2,930円(一枚当たり:488円)

フランス語で書かれたロシア音楽集 3枚組 1,000円(一枚当たり:333円)

タワーレコードオリジナルの古楽全集
・バッハ以前のドイツ室内音楽集 3枚組 2,500円(一枚当たり:833円)
・ジョン・ダウランドのリュート曲全集 4枚組 3,000円(一枚当たり:750円)
・ジョン・ダウランドのリュート歌曲全集 5枚組 4,800円(一枚当たり:960円)

ソニークラシカルのマークの入った
クロード・ドビュッシーコレクション 18枚組 2,990円(一枚当たり:166円)

しめて、23,880円÷45枚=一枚当たり:530円。


これだけの珍品が一枚当たり:530円だったら買占めますよね。

2012年4月27日金曜日

開成、全日本連覇

これは私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。

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昨年9月9日放送の『第31回全国高等学校クイズ選手権』。

最後は西の灘と東の開成のデスマッチだったが、
結果を待たずして、
ゲスト出演の著名評論家氏(猪瀬直樹であったような、ないような。佐高信かも。)が、

『いやはやすごい。
これを見ていると安心して将来の日本を任せることのできる若者はいるんだ』
と実感させられるのを見た。


最後は超難問のクイズ10問の先取り方式であった。
最後の1問まで両者譲らずの大勝負。

その10問中、音楽関連は3題。

事実上、この3題中1題を間違えた灘が
開成の連覇を許した。

1題は内容を忘れたが、後の2題はいずれもオペラ関連であった。

そのひとつは回答が
開成『ヴェリズモ・オペラ』、
灘『ヴェリズモ』となるお題。

ともに『ベリズモ』と書かず『ヴェリズモ』と書くあたり、何とオタッキーである。
逆に言えば、『ヴェリズモ』の定義を言えば、それが問いになる。

はずかしながら、わたしがこの言葉を知ったのは、26歳のときである。


勝敗を決したお題は、『ドビュシーの書いた唯一のオペラは?』という問題であった。

開成が『ペレアスとメリザンド』、
灘が、確か『サムソンとデリラ』。

このへんまでは何とかなったが、科学の問題で
質問の内容も回答も耳にするのは初めてという用語が1題あった。

いくら3人一組とはいえ、両校とも事もなげに回答したのにはたまげた。


彼らが『まともに』世に出て、『まともに』世を動かせば
確かに将来の日本を託せるとは思ったが
先のことは分からない。

2012年3月24日土曜日

もって他山の石とせよ

 これは私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。

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高松市内のコンサートホールで
毎年クリスマスシーズンに行われる東京音大関係者のコンサートおよび
盆のシーズンに行われる東京芸大関係者のコンサートは
高松の風物詩として定着したように思われる。

このコンサートを聴いての率直な感想を言えば、
今の東京音大はまさに昇竜の勢いを感じさせる。

逆に東京芸大は、『芸大病』とでも言うべきただれが起きている。


さて『東大病』という病をご存じであろうか。

初期の科学関係ノーベル賞受賞者は圧倒的に京大関係者が多い。

東大関係者は各界で指導的役割に就く宿命にあるが、
そのために考えが保守的になり、自由な発想ができない。

そのような縛りのない次男坊・京大の自由な研究体制が、
世間の常識を覆す発明・発見につながるというからくりだ。


そういう目で見ても、この夏冬の高松音楽デスマッチは率直に言って、
現状では東京音大に旗を揚げる。


東京芸大、奮起せよ。


それと、もう一つの楽しみは、
東京音大の学長がプログラムに寄せる祝辞だ。

昨年はピアニストの野島稔だったが、
その前は開いてびっくり海野義雄!!!

当日、幕間に知り合いと話をしていて、ついつい

(いやあ、この業界はええですなあ。汚職で逮捕されて首になっても、
腕一本で食うていけるんやから。ホンマに“運の良し男”やのう)

嘆息してしまった。

芸大汚職で逮捕され、
首になってほとぼりが冷めていない時期に
海野のリサイタルがあったのに行った。

間違いなく、彼は日本一のヴァイオリニストであった。

それは自他ともに認めるところであろう。
しかし、その慢心が脇の甘さを招いた。

公立学校の音楽教師諸氏。もって他山の石とせよ。



2012年3月11日日曜日

ここまでやれるか

これは、私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。

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2012年03月10日(土)  開演:14:00

びわ湖ホール プロデュースオペラ
ワーグナー作曲 歌劇『タンホイザー』(全3幕)
ドイツ語上演・日本語字幕付

指揮:沼尻竜典
演出:ミヒャエル・ハンペ

出演:      (10日)     (11日)
ヘルマン    妻屋秀和   大澤 建
エリーザベト  安藤赴美子  佐々木典子   
タンホイザー  福井 敬    水口 聡   
ヴォルフラム  黒田 博    大島幾雄   
ヴァルター    松浦 健    岡田尚之
ハインリヒ    二塚直紀   大野光彦
ビテロルフ    萩原 潤    加賀清孝
ラインマル    山下浩司   鹿野由之
ヴェーヌス    小山由美   並河寿美 
牧童       森 季子    福永修子
4人の小姓(全日出演) 岩川亮子、栗原未和、田中千佳子、本田華奈子

合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル、二期会合唱団
管弦楽:京都市交響楽団
協力:サン・ディエゴ歌劇場

料金S席 15,000円



わたしは後ろ髪を引かれる思いで上記びわ湖ホールに赴いたのだが、
ここで日本人としての芸術観を変えるハプニングが起きた。

題して、あなたならどうする?

大津駅からびわ湖ホールに向かう臨時ピストンバスの中で、
アレクサンダー・オルブリッヒ駐神戸ドイツ総領事に会った。

この方、香川のドイツ関係筋の招きで何度か高松に来たこともあり、
お声掛けすると懐かしがってくれた。

(というより、バスの中には他に外人もいたが、
ドイツ総領事と知ってお声掛けをしてくれる人はそうはいないだろうから、
あちらさんもプライドをくすぐられたのかも)

で、話は当然のごとくワーグナーで盛り上がり、
領事から突然の質問があった。

領事「ところで、今日のはドレスデン・バージョンですか?
パリ・バージョンですか?それともウィーン・バージョン?」

私は『タンホイザー』には、初版でオーソドックスな『ドレスデン版』と、
バレエ優先の発想で改訂された『パリ版』が有ることは知っていたのだが、
ついぞこの日まで『ウィーン版』があることは知らなかった。

因みに、当日会場配布の冊子には、
パリ版のさらに亜流としてウィーン版があることをズバリ書いていた。

(負けた・・・。)




しかし、そこは日本ワグネリアーナーの名誉にかけて、
以下のように返答した。

私「パリ版はイレギュラーで、こちらで上演するときは、
チラシに必ず(パリ版上演)と書きます。
書いていないということは、ドレスデン版でしょう。

それと、日本人は序曲からノンストップで
バッカナールの舞踏の場に入るパリ版は好みません』


(好みません=ディスライクと表現。要するに、序曲の最後で盛り上り、
一旦拍手を入れた後で幕が開くドレスデン版が、
けじめがあって日本人好み。)






私は帰路の車中で考えた。

この領事の質問、次のようなアナロジーが成り立つのではないか。



この記事を読んでいるあなたは
ドイツ駐在の日本人商社マンと考えてください。

今日は日本のカブキの引っ越し公演があり、愛国心に燃えて劇場に。

途中、車中で歌舞伎通のドイツ人に会い、会話が盛り上がる。

あなたは、「ところで、今日の『勧進帳』の弁慶は音羽屋がやるんでしたかね?
成駒屋がやるんでしたかね。」クラスの質問を、
その歌舞伎通のドイツ人にぶつけられるか。

わたしは否である。悲しい程自国の文化を知らない。

もっとも、ワーグナークラスになると、最早ドイツのワーグナーではない。
世界のワーグナーだ。


ドイツ人よりもワーグナーに詳しい外国人は多々いるだろうけれども。


 







2012年3月7日水曜日

ここまでやらないかん

これは、私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。

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クラシック音楽を真に理解しようと思ったら、
ギリシャ、ローマ、キリスト教を理解してなかったら話にならない。

『バッハの教会カンタータ』をホンマに理解しようと思ったら、
各カンタータの“用途日”を見ないといけない。

例えば

カンタータ第146番『われら多くの患難を経て』
→復活節後第3日曜日用

カンタータ第144番『おのがものを取りて行け』
→復活節前第9日曜日用

カンタータ第113番『主イエス・キリスト、汝こよなき宝』
→三位一体節後第11日曜日用

カンタータ第67番『死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ』
→復活節後第1日曜日用

カンタータ第36番『喜び勇みて羽ばたき昇れ』
→待降節第1日曜日用

このへんまでは、バッハが原典の楽譜に書いているので
対訳が付きのCDレベルであれば載っていると思う。

問題は、『復活節』や『三位一体節』、『待降節』が、いつであるかである。

ここまでキリスト教の典礼を理解して、
(初めてバッハの教会カンタータは理解できる)と私は思う。


調べる方法としては教会に行き、教会歴を見るのが手っ取り早い。

 例えば、『復活節(イースター)』は
 『春分の日』後の最初の『満月』直後の『日曜日』
 であるから、毎年日が変わる。

その後の第8日曜日が『三位一体節』。

『待降節』は
クリスマス12月25日の前の最初の日曜日が『待降節第4日曜日』で、
以下、日曜日ごとに第3、第2、第1と遡って行く。


これを頭において対訳を見てみると、
かなりイメージが違ってくる。有難味もある。

歌詞の内容も、その時節に合わせて書ているからだ。


さて、キリスト教徒でなかっても、
今の時期にクリスマス・オラトリオを聞くと奇異な気がする。
信者にとっては宗教曲の季節感は、

結構”気になるもの”らしい。



2012年2月25日土曜日

悲しき玩具

これは、私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。

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よくも言ったものだ、“悲しき玩具”。

この浅田真央のフィギュア(=人形)は素晴らしいできであるが、
悲しい部分も持ち合わせている。




『実物の完全デジタル縮小コピー』は、浅田真央のええとこばかりでなく、
欠点もそのままデッドコピーされていることがお分かりであろうか。


1.まずは足元をご覧いただきたい。何か奇異に感じられないか。
 「スケート靴はどこにあるの?」と感じれば、あなたのセンスはまともだ。


実は、この2010年バンクーバー五輪では、浅田はロシア人選手や
アメリカ人選手と比べると足の短さが目立つ日本人的欠点をごまかすために、
肌色ストッキングをスケート靴を包む丈にまで伸ばし、
悲しいまでに足を長くみせる工夫をした。

その“工夫”をこの人形は隠すことなくさらけ出している。

しかしである。

2006年トリノ五輪で、歌劇『トウーランドット』のアリア『誰も寝てはならぬ』と
イナバウアーで『金』を取った荒川静香の足元を見よ。




白いスケート靴がまぶしい。そしてすがすがしい。
小細工などせず、あるがままで勝負に挑んだ彼女の心意気と潔さが伝わってくる。



2.次に、画像を拡大して、<実際の画像>と人形とを見比べていただきたい。
人形の方が顔つきはオバン臭く、体の肉付きもいい。

ポーズは2010年バンクーバー五輪時でも、『立体スキャン技術』を使うためには、
映像だけでは不可能。実際には、現在の浅田に当時のポーズを取らせて
立体スキャンを行ったのだろう。

このわずかの間の身体的変化を、人形は冷酷なまでにさらけ出している。

やっぱり、フィギュアは“理想の姿”であって欲しい。