編集したものです。
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よくも言ったものだ、“悲しき玩具”。
この浅田真央のフィギュア(=人形)は素晴らしいできであるが、
悲しい部分も持ち合わせている。
『実物の完全デジタル縮小コピー』は、浅田真央のええとこばかりでなく、
欠点もそのままデッドコピーされていることがお分かりであろうか。
1.まずは足元をご覧いただきたい。何か奇異に感じられないか。
「スケート靴はどこにあるの?」と感じれば、あなたのセンスはまともだ。
実は、この2010年バンクーバー五輪では、浅田はロシア人選手や
アメリカ人選手と比べると足の短さが目立つ日本人的欠点をごまかすために、
肌色ストッキングをスケート靴を包む丈にまで伸ばし、
悲しいまでに足を長くみせる工夫をした。
その“工夫”をこの人形は隠すことなくさらけ出している。
しかしである。
2006年トリノ五輪で、歌劇『トウーランドット』のアリア『誰も寝てはならぬ』と
イナバウアーで『金』を取った荒川静香の足元を見よ。
白いスケート靴がまぶしい。そしてすがすがしい。
小細工などせず、あるがままで勝負に挑んだ彼女の心意気と潔さが伝わってくる。
2.次に、画像を拡大して、<実際の画像>と人形とを見比べていただきたい。
人形の方が顔つきはオバン臭く、体の肉付きもいい。
ポーズは2010年バンクーバー五輪時でも、『立体スキャン技術』を使うためには、
映像だけでは不可能。実際には、現在の浅田に当時のポーズを取らせて
立体スキャンを行ったのだろう。
このわずかの間の身体的変化を、人形は冷酷なまでにさらけ出している。
やっぱり、フィギュアは“理想の姿”であって欲しい。