これは、私が懇意にさせていただいている方への記事を
編集したものです。
=============================
クラシック音楽を真に理解しようと思ったら、
ギリシャ、ローマ、キリスト教を理解してなかったら話にならない。
『バッハの教会カンタータ』をホンマに理解しようと思ったら、
各カンタータの“用途日”を見ないといけない。
例えば
カンタータ第146番『われら多くの患難を経て』
→復活節後第3日曜日用
カンタータ第144番『おのがものを取りて行け』
→復活節前第9日曜日用
カンタータ第113番『主イエス・キリスト、汝こよなき宝』
→三位一体節後第11日曜日用
カンタータ第67番『死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ』
→復活節後第1日曜日用
カンタータ第36番『喜び勇みて羽ばたき昇れ』
→待降節第1日曜日用
このへんまでは、バッハが原典の楽譜に書いているので
対訳が付きのCDレベルであれば載っていると思う。
問題は、『復活節』や『三位一体節』、『待降節』が、いつであるかである。
ここまでキリスト教の典礼を理解して、
(初めてバッハの教会カンタータは理解できる)と私は思う。
調べる方法としては教会に行き、教会歴を見るのが手っ取り早い。
例えば、『復活節(イースター)』は
『春分の日』後の最初の『満月』直後の『日曜日』
であるから、毎年日が変わる。
その後の第8日曜日が『三位一体節』。
『待降節』は
クリスマス12月25日の前の最初の日曜日が『待降節第4日曜日』で、
以下、日曜日ごとに第3、第2、第1と遡って行く。
これを頭において対訳を見てみると、
かなりイメージが違ってくる。有難味もある。
歌詞の内容も、その時節に合わせて書ているからだ。
さて、キリスト教徒でなかっても、
今の時期にクリスマス・オラトリオを聞くと奇異な気がする。
信者にとっては宗教曲の季節感は、
結構”気になるもの”らしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿