この記事は
私が懇意にさせていただいている方へ送ったものを
自分用に編集したものです。
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カラヤンはベルリンフィルを使って、筆者が知っている限りでは
映像も含め4回『ワーグナー管弦楽曲集』を録音しているが、
その中で出色の出来は3回目1974年録音版。
当時貧乏学生であった筆者。
レコード2枚5,000円は今からすれば高かったが、
日本で発売されるや否や速攻で買った。
その後、2枚モノCD化。さらには1枚モノに曲数を削られはしたが、
EMIの誇るSACD化されるなど、現在でもリカッティングの続く不朽の名盤である。
(※SACD:Super Audio CDハイブリッド。音質はいいが高い。)
ただ、この1974年録音版、筆者からすれば次の3点が欠点であった。
1.レコード時代もCD時代になっても2枚バラバラで発売され、
2枚1組盤が出たことがなかった。
2.『タンホイザー序曲』は、おそらく日本で初めて発売された
『パリ版』だと思うのだが、このパリ版は日本人の趣向に合わない。
3.廉価版で出たことがなかった。
(売れると思ったら足元見やがって。)
タワレコはこれらのタブーを一挙にぶち破った。
上記プレミアム2CDシリーズ9は
2枚1組たった1,980円。
さらに上記2の『パリ版』に加え、
(『ドレスデン版』も入っとりゃええのに。)
という日本人の嗜好に見事に応え、
1957年録音の『ドレスデン版』も入れるという異例の大サービスぶり。
(録音が古く音源が良くないのが欠点とは思えるが。)
消費者の要望、マニアの切実な思いを
見事なまでに具現化したおそるべき商品だ。
こんな商品をつくって売れるタワーレコードという会社、
ドコモが子会社にしたがるのは無理もない。
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